検定試験を導入された理由を教えてください
理事長 渡辺 和成様:
私たちが携わる「福祉」という漢字には、どちらも「しあわせ」という意味があるように、福祉に携わる方々は人の役に立ちたいと思い働かれている方が多いことと思います。選択理論によると、5つの基本的欲求が満たされている状態が幸せな状態であり、それは自らの考え方や行動を、自ら選択することで手にできると教えてくれています。利用者様にサービスを提供するスタッフがこのことを理解し、働いているスタッフがいつも幸せを実感できれば、その先にいる利用者様の「最高の笑顔」につながると考え、選択理論の基礎を学ぶことができるビジネス選択理論能力検定3級を導入することを決めました。
どのように導入されましたか?
理事長 渡辺 和成様:
まず初めに、なぜ選択理論を学んでほしいのかという思いを伝えました。そして全職員に3級の公式テキストをプレゼントし、幹部にも協力をもらいながら有志で勉強会をはじめました。
また当社では、介護福祉士などの資格取得の際、初回の受験料を会社が負担し、資格に合格をすると資格手当がつく仕組みがございます。この仕組みに則り、初回の受験料は会社が負担、資格に合格をすると臨時の資格手当を支給するという制度をつくりました。
そのうえで検定を受験したい方の募集をかけたところ、従業員約300名中、100名をこえるスタッフが試験にチャレンジをしてくださいました。そこでスタッフが受検しやすいように、「団体別会場受験」に申込み、自社のもつセミナールームで検定を執り行いました。
検定を導入してよかったことを教えてください
理事 塙 律雄様:
少しずつですが、選択理論心理学を学ばれている社員さんが増え、会社の中で共通認識が増えました。たとえば、〇〇さんは力の欲求が強いよね、といったように会話の中でも選択理論の用語が出てくるようにもなりました。
また、試験前は昼休みにもかかわらずテキストを広げて勉強をされている社員さんもいらっしゃり、その学ぶ姿勢は周囲のスタッフに対してもよい影響を与えてくれたと思います。
私自身はマネジメントをする立場ですので、2級も受検をし合格することができました。2級の試験勉強を通して、私は答えを教えるマネジメントをしてしまっていたのだと気がつきました。そこでリードマネジメントの8つの要素にそって関わることに挑戦し、部下に対して自己評価を促すようになった結果、以前は「言われたらやる」という部下が多かったのですが、今は部下自らが主体的に考え、行動をしてくれるようになりました。これからもスタッフと共に選択理論を学びビジネスで活かしてまいります。