外的コントロールとは、「人は外部からの刺激に反応して行動する」という考え方です。「私は他人を変えられる」という考え方とも言えます。
「成果の出なかった部下を、怒鳴ることによって成果を出させようとする」「落ち込んでモチベーションが上がらないのは、上司のせいだと考える」といった行動は、外的コントロールの考え方に基づくものです。
しかし、外的コントロールの考え方に基づいて行動しても、その時は一定の成果が出たり、目の前の仕事から目をそらすことができたとしても、長期的に見れば、人間関係が破壊されたり、望む結果を手にすることができません。
選択理論では、「外部にあるものはすべて情報であり、私たちは常に、その時最善と思う行動を自ら選択している」と考えます。「他人は変えられない、私を変えられるのは私だけである」という考え方とも言えます。
「他人は変えられない」と考えることで、怒鳴ったり、脅したりすることがなくなります。職場から恐れがなくなれば、それだけで生産性は向上していきます。
また、「私を変えられるのは私だけである」と考えることで、外的コントロールから自分を守る力を身につけることができます。
なぜ相手が外的コントロールを使うのか、本当は何をしてもらいたいと考えているのかに気づくことができれば、たとえ相手が外的コントロールを使う人であっても、より良い関係を築くことができます。
より詳しく選択理論について知りたい方は選択理論.jpをご覧下さい。

選択理論は、現在は主に以下の4つの分野で適用されています。
本協会では、ビジネスの現場における選択理論の導入の事例を重ね、独自の研究を行なっており、管理職向けのリード・マネジメントにとどまらず、働く人すべてに選択理論を広め、日本における選択理論のすそ野を広げたいと考えています。
著者:ウイリアム・グラッサー 訳:柿谷正期
アチーブメントが基礎理論とする『選択理論心理学』の全てがここにある。「あの人がいると、私は気分が悪くなる」などと、愚痴を言っ...